3_予算案の立て方
会計の役はやっておくべき
三役の中に「会計」という仕事がありますが、 この役職を経験していないと、 予算案作成についてはかなり難しい作業となります。 私自身は20年近く、青色申告を自分の手でやってきましたので、 勘定科目や複式簿記の知識も多少ありました。 未経験の方は、この機会に簿記の勉強をする気持ちで望まれたらよいと思います。 勘定科目については、各自治会での伝統があると思いますので、 それに沿ってください。 総会で会員の方々の承認を得るためには、 前年度と全く違った形式で発表すると、 質問ばかりで収拾がつかなくなります。 しかし、変更が必要なら、その提案もすべきです。 会計は毎年継続していくものですが、 会長の任期は1年です。 そのため、自分が責任をもたなければならない会計期間も1年です。 具体的に言いますと、私は今回、一つ大きな変更を提案しました。変更したこと
当自治会の会計では、 前年度の繰越金は「収入の部」に入れます。 そして、全合計を収入合計として使います。 この点について、私は疑問に思っていました。 繰越金はあくまで繰越金であって、 その年の活動経費は、 その年に集金した収入の範囲内で行うべきだと考えていました。 そこで、 会計と相談をし、 繰越金はそっくり「支出の部」の予備費に移す事にし、 その年の収入と支出をはっきりさせることにしました。 総会では会員の方々にも承認され、 その形での予算案作成となっています。 (何年か後には、繰越金は収入の部に戻っており、 それも科目の下の方に移動していました。)会計処理は会計ソフトを使うべき
私は「会計」の役職のとき、会計ソフト「弥生」で記録をしました。 そのため会長へは、毎月、中間報告が提出できました。 皆さんは会計の仕事が一番大変だとおっしゃるのですが、 その理由を調べてみると、 年度末に領収書をもとに、帳簿を仕上げなくてはいけないからのようです。 当自治会の領収書は、科目別にスクラップブックに貼り付けてあります。 この作成に時間と労力がかかるわけです。 本来、領収書などは支払った順に保管しておき、 必要に応じて帳簿の通し番号で確認できればよいのであって、 スクラップブックにきれいに貼り付けて見るべきものではないと思います。 帳簿も会計ソフトなら1時間以内に全部プリントアウトできます。 ただ、自治会にはコンピュータやソフトはありません。 すべて私自身のものを使用しました。 この時代ですから、コンピュータとソフトの購入も提案しましたが、 まだ、誰でもが使えるというわけではないという理由で却下されました。 (現在、自治会館にコンピュータが設置されています。時代は変わりました。スクラップブックはどうなったかわかりません)予算案作成の手順
当自治会の科目で手順を紹介します。 できれは右の資料をプリントアウトしてからお読みください。1 「収入の部」の科目に金額を記入する。
① 負担金に会費の収入金額を記入する。(会費)×(月数)×(会員数)
② 次に、寄付金(賛助金・駐車場)、年貢(今時、こんな科目はないでしょうが当自治会には存在します。)、 雑収入(使用料)を前年度の実績を踏まえて記入する。
③ 繰越金は前年度から引き継いだ金額をそのまま記入する。
④ 雑収入(雑収入)を残した状態で、一旦、合計金額を計算する。平成18年度の場合は、0,000,000円になりました。
⑤ 自治会の場合は国家予算と違い、語呂合わせをする必要もありませんし、 できるだけ会員の皆さんに見やすくするため、10000円未満は端数がでないように雑収入(雑収入)で調整をしました。 前年度からの見込みを考慮に入れて、この年は000,000円と決定しました。
⑥ これで「収入の部」の合計は0,000,000円となり、合計欄に記入する。
2 「支出の部」の科目に金額を記入する。
⑦ この年は、予備費をすべて繰越金の金額にすることにしたので、ここから記入する。
⑧ 前年度の実績を踏まえて、金額を記入すればよいのですが、金額の決まったものがあればここから記入する。
⑨ 当自治会の場合は、施設管理費、通信費、保健衛生費、役員会議費などがそれに当ります。
予算案


